人は海辺を見ていても飽きないけど、映画はすぐに飽きる人が沢山いるというようなことをアンディ・ウォーホルが言ったそうです。
私は学生の頃アホみたいに映画を見たせいで、クソつまらない映画でも前のめりで見てしまうような癖がつきましたが、そんな前のめりで見ている映画でも寝ている人は確かにいます。
「冷静と情熱のあいだ」ですら寝ませんでした。
この映画は見る気すら起きないくらいでしたが、当時の彼女がどうしても見たいというので見ました。
案の定、どうでもいい映画で、見たくないという私を押し切り見たいっていった彼女ですら寝ました。
そのくらい映画を見たら寝ませんが、映画を見ながら寝ている人は沢山見て来ました。
なので、アンディ・ウォーホルの言葉は確かにわかります。
話は代わりますが、先週末ニコ生でダイオウグソクムシを48時間中継しました。
ダイオウグソクムシは深海に住んでいる大きなフナムシみたいなやつですが、フナムシと違い動きません。
3匹のダイオウグソクムシの中には4年間何も食べていないものがいるくらいです。
ですが、これが面白かった。
私も合計5.6時間は見たと思います。
ニコ生なのでコメントが流れるから面白いということもありますが、それを差し引いても面白かったと思います。
三重の鳥羽水族館の水槽を写しているだけで、実際に水族館でみたら数分で水槽の前を立ち去るでしょう。
しかし、ディスプレイ越しなら長い時間見ることができる。
不思議です。
これはニコ生だから、というわけではないでしょう。
ノルウェーで薪が燃えている様子を12時間中継したところ、非常に視聴率がよかったそうです。
視聴率20%の薪が燃えているだけの映像(NRK TV)
アンディ・ウォーホルはテレビで海辺を中継したら人はいつまでも眺めていられると考えたかわかりませんが、恐らく海辺の様子を、テレビに写る波の様子を、人はいつまでも眺めているでしょう。
全くの謎です。