2013年5月31日金曜日

ビル・カニンガム&ニューヨーク

ビル・カニンガム&ニューヨークという映画を見ました。
ビル・カニンガム&ニューヨーク

ニューヨーク・タイムズ紙で人気ファッションコラムと社交コラムを担当する名物フォトグラファー、ビル・カニンガムを追ったドキュメンタリー。50年以上にわたりニューヨークの街角で毎日ファッショントレンドを撮影し、ニューヨーカーたちに愛されているカニンガム。しかし、親しい業界人ですら、そのプライベートを知る者はほとんどいないといわれている。そんなカニンガムに2年間にわたり密着し、カニンガムの知られざる私生活や仕事ぶりを映し出す。
映画.com

ニューヨーク・タイムズに勤め、ニューヨークの路上や(慈善)パーティーでファッションを撮り、年に2回パリで撮った写真でコラムを掲載しているというビル・カニンガムという人のドキュメンタリーです。
路上で写真を撮るという点でも興味深いのですが、映画自体かなりよく出来たドキュメンタリー映画になっています。
このビル・カニンガムという人が非常に謎めいているというか、不思議なのです。
清掃作業員用の青い「上っ張り」を着て、雨の日はテープで補修したポンチョを着る姿はファッションを評論するようには見えませんし、ファッション界・社交界でなぜ信頼されているのか不思議です。
好きなように仕事をしているように見え、実際映画のなかでそう言われているにも関わらず、ニューヨーク・タイムズの連載が続いているのか不思議です。
例えば、カメラはニコンのFM2みたいなにカラーネガで撮っています。
デジタルでもなければポジでもありません。
新聞や、新聞のデジタル版で使うならデジタルで撮ればいいものをカラーネガで撮っています。
なぜカラーネガを使っているのかは映画では語られませんが、我がままで使っているとしか思えません。
ニューヨーク・タイムズのサイトを見ると最近はデジタルっぽいですが)

それでも連載は続き、信頼され続けている。
この不思議さで惹きつけ、その不思議さを撮り手は無理に説明せず、どのようにして現在に至ったのか、彼の魅力を魅せます。
編集、構成が上手く出来ていて、ファッションとか写真とか関係なく、いいドキュメンタリー映画です。

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