2014年4月19日土曜日

最初に読むガルシア=マルケスは「百年の孤独」の他にない

ガルシア=マルケスが亡くなりました。
ノーベル文学賞作家で、日本ではガルシアマルケスという名前のナイロントートが流行りましたが、作家のガルシア=マルケスとは関係ないそうです。
最近はさっぱり見かけませんが、今はどうしているのでしょうか。捨てちゃったのでしょうか。犬の散歩用になったのでしょうか。
ガルシア=マルケスと言えば百年の孤独ですが、わけがわからない事が起こるし、アウレリャノ、アルカディオ、レメディオスという名前の登場人物が合計30人くらいでてくるので、難解というイメージもあるようです。
そのため、有名な百年の孤独じゃなく、短篇集や短いのを勧めるブログをいくつか見かけましたが、ガルシア=マルケスに興味を持ったのであれば、最初から百年の孤独を読んだほうがいいと思います。
百年の孤独 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1967))
ガブリエル ガルシア=マルケス
新潮社
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百年の孤独の読みにくさとして挙げられるのが似た名前の登場人物が多数登場することです。
私は人の名前が覚えられない方で、日本人の名前でもろくに覚えないのだから、海外の人の名前はさらに覚えられません。
でも、百年の孤独は特に気にならずに読めました。
どうしてなのか、わかりません。
同じような名前の登場人物は沢山いるのですが、基本的に順番に出てくるので、そのせいかもしれません。
これがミステリーなら、順番に出てきても、トリックに繋がる布石だったりして混乱するかもしれませんが、そういう事はありません。

読みにくさ、わかりにくさでは舞台となるマコンドという村で起こる奇想天外な出来事がありますが、はれときどきぶたと大差ありません。
ミスリードを誘うような叙述トリックがあるわけでもないので、そういうものだと思ってしまえば、読みにくいものでもないと思います。

ただ、長いし重い本なので、そういうところでは確かに読みにくい。
重くて無理なら、文庫が出ている予告された殺人の記録があります。
予告された殺人の記録 (新潮文庫)
G. ガルシア=マルケス
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ウォン・カーウァイはこれを読んで欲望の翼を作ったんだそうです。

どうしてそうなるのか、私にはさっぱりわかりませんが、勘所のいい人はわかるのでしょう。
予告された殺人の記録は実在の事件を下敷きにしている関係で、出版までは随分長い時間をかけたそうで、そこまで時間がかかっても世に出したかった作品という事を考えると、読むべきガルシア=マルケス作品の一つに挙げられるべきですが、やっぱり百年の孤独は避けられないのでは。