セロトニンのためにトリプトファンはニワカ
セロトニンが分泌されると鬱傾向が改善する、セロトニンの原料はトリプトファンだからトリプトファンを沢山摂取すればいいような気がするけど、トリプトファンよりもセロトニンに一歩近い5-HTPの方がいいんじゃね、という内容。
実際に5-HTPでセロトニンが分泌されるのかわかりませんが。
そんな時、こんなニュース。
「肉を食べると元気になる」には、「高機能食品成分」に理由がある - 東大
「肉を食べると元気になる」には、鶏肉に含まれる「イミダゾールジペプチド」含有食品を3ヶ月間摂取するボランティア群と、そうでないボランティア群の食品摂取期間の前と後に、MRI検査と神経心理機能検査を実施したところ、前者の群ではイミダゾールジペプチド含有食品を摂取後に記憶に関連する脳部位の萎縮が抑制されていることと、うつ傾向と認知機能に改善傾向が認められたと発表
話のまくらにはこんな事が書かれています。
例えば「肉を食べていると元気になる」といったことは実際に経験がある人も多いかと思うが、こうしたいまだに知られざる働きがあることも、近年論じられるようになってきた。これらの効果をもたらす食品中の成分は、「高機能食品成分」と呼ばれている。とあります。
高機能食品成分の例としては、鶏肉にはイミダゾールジペプチドと呼ばれる複数のアミノ酸からなる分子が多く含まれており、同ペプチドにはこれまでに抗疲労効果があることなどが報告されてきた。
イミダゾールジペプチドというのは、特定の化合物名ではなくて、イミダゾール環を有するアミノ酸にもう一個アミノ酸がくっついた化合物の総称です。
(ジは2を意味し、アミノ酸とアミノ酸がくっついたものをペプチドと呼びます)
記事ではイミダゾール環を有するアミノ酸にヒスチジン、もう一個のアミノ酸にβアラニンがくっついた、カルノシンというのが出ています。
一般にアミノ酸はタンパク質を構成するものを指し、βアラニンはタンパク質を構成するものではないのでアミノ酸とはちょっと違います。
ただの「アラニン」はタンパク質を構成するアミノ酸の一つですが、「βアラニン」は違います。字にすると似ていますが。
要するに単純にタンパク質を分解して得られるわけではない、ということです。
でも、カルノシンは鶏の筋肉(特に胸肉)や脳などに含まれるそうです。似たカルノシンに似た物質でイミダゾールジペプチドのアンセリンはマグロやカツオに含まれるそうです。
既にイミダゾールジペプチドを使用したサプリも沢山あり、疲労回復に効果があるようなイメージで販売されているようです。
イミダゾールジペプチドにより頭がスッキリとして、それが疲労回復感につながるのかもしれません。
日本のメーカーはアンセリンが多く、海外のメーカーはカルノシンを使用したものが多いようです。
日本は魚由来のものを使うというのは面白いです。
ところで、DHCの会長が8億円貸したけどどうにもらならないように、サプリは効果効能を謳うことが出来ないので(実際に効果があろうがなかろうが)匂わせる程度しかできません。
「アガリクスでガンが消えた!」的な本でアガリクス粉末エキスみたいなやつを宣伝する、いわゆるバイブル商法に厳しくなって以来、サプリメントに対しても表示の制限がきつくなったとか。その厳しさを緩めたいがためにお金が流れたんだ、というような推測もどこかで見ました。
今回の記事に戻ると、話のまくらに「高機能食品成分」という言葉が出てきます。
いずれはトクホのように、医薬品とは違うけど効果効能を謳うことが出来るものをDHCは作らせたいのかなぁなんて思いましたよ。
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